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apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

道を探しても見つからないときは……波切不動尊で救われた話

父の新盆は、外出自粛中で、わたし不在のままお寺で法要していただいた。今回の6か月ぶりの福島入りは、お寺にあいさつに行って塔婆をいただいて来て墓参、というのがメインの目的だった。
とはいえ、久しぶりのロングドライブ。この突発的に獲れたVOXY48時間をどこへ行って、どう過ごそうかしらと、ワクワクもするわけで。探訪地・ルートのアイディアがこんこんと湧きだすこと泉のごとく、溢れて流れ出すこと滝のごとく。
そんなわけで、まず餃子王国で去年から通いはじめた矢板のパワー系の温泉をめざしたのです。
それが、ここ。
矢板温泉 まことの湯 – 矢板温泉まことの湯は、良質かつ豊富な温泉に恵まれた温泉施設です。この恵まれた温泉施設をできるだけ多くの皆様に良好な状態で楽しんでいただきたいと考え、まことの湯を愛するスタッフが一丸となって日々前進しています。どうぞ日頃の疲れを矢板温泉まことの湯で癒してください。

熱めのお湯と鉱泉の霊水(冷水)の湯舟がふたつと広い露天風呂。どちらも無味無色だけど、体に染みるんだよね~。お湯も冷水は熱い/冷たいはずなのに、入ってるうちに体温と一体化するというか。くり返し入ってるうちに、すっきりほぐれて元気回復してる不思議。

東北道矢板で降りて、ここからだと4号線だけど、那須の手前から混むのがイヤ。うまく走りやすい294号線に抜けるルートをいろいろ探してたんだけど、毎回失敗する。これを書くにあたり調べてみました。正解ルートの一つがこれ。今度から使うことにしましょう。
goo.gl

今回は4号線から東に入っていくのが遅すぎて、またしてもどこだかさっぱりわからない田んぼに迷い込み、野性の勘で彷徨いながら見つけたのが「波切不動尊こっち」って看板。きっと大きいお寺だろう、もし観光要素が多ければ、付近の地図とかもあるかも、まずトイレはまちがいなくあるよね、ということで向かった。着いたら、意外にも由緒ありげな霊場だった。

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高野山真言宗 那須波切不動尊 金乗院
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6体のわらべ地蔵様がほほえみやおとぼけ顔で迎えてくれる

で、奥を見たら、なんじゃありゃー!? 巨大な赤い波切不動尊様とその横に金の龍が!
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アタクシはこういうエンターテインメント要素のある寺社仏閣がキライではないので、ついつい本気でめぐりだす。
最初に明運星。

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表に金剛界曼荼羅の五仏、裏に胎蔵界曼荼羅の五仏の、穴の中には五大(地・水・火・風・空)の梵字が刻まれている。奥に見える黄金の像は慈母観音。こちらもビッグ。

日本唯一のこの星の穴を通り抜けることで、厄落としと開運が一気に完了する。さっそく通り抜けよう。自分の星の位置を確認しながらとか、ちょっと難しいけど感謝を込めてお祈り。

コロナ禍で救ってくれそうな霊水薬師如来様も御座した。

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薬師如来真言(オンコロコロ センダリ マトウギ ソワカ)を唱えながら3回霊水をいただく。このとき、自分の病気や虚弱な体の部位と同じ薬師様のお体の部位に霊水をやさしく3回かけると健康になれる。

霊水は安全なπウォーターとのこと。柄杓から手に受けて、3回いただいてみた。道に迷ってる途中なんだけど、気分爽快!

そして、迷子ドライバーを「こっちだよ~」と呼び立てて救ってくださった波切不動尊&金色願叶龍神

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一枚岩の石仏としては日本最大の波切不動尊だとか。お不動様のなかでも波切不動尊空海が唐からの帰路、海が荒れたとき、空海の祈りによって海上に出現し、荒れる波浪を切り開き、帰港まで守ったという不動尊さまのお姿。

金色願叶龍神さまがペットっぽいので、単体でもご紹介。はい、どん。

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なかなかの風情だけど、ここで滝行も行われるらしい。

「お不動さん」は、携えた利剣で一切の難を断ち、綱で庶民の弱い心をつなぎ留め、紅蓮の炎で一切の悪を焼き尽くす、勇ましくありがたい仏様。迷子中にお目にかかれたのって、まさに天の配剤じゃなかろうかと。この日は御朱印帖もってなかったけど、御朱印お願いして、ちょっとお話しさせていただいた。もちろん道も尋ねる。
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「ここから294号線に出るのってどう行けばいいですか?」
「どこに行きたいの?」
福島県の白河の先です」
「4号線行けば?」
「できたら294号が便利で……」
「それってどこ?」
「芦野とか伊王野とか……もっと東のほうなんです」
「ごめんね~。全然わかりません。
 ここから、山超えるのも危ないし、
 素直に4号線に行ったら?
 ナビあるなら、ナビに入れて、
 ナビの言うこと聞いて行くのがいいんじゃないかな。
 お気をつけて」

そうか、ナビか。
今までうるさいから無視してたし、地図は見るけど、自分で道覚えないと気が済まない(ちなみにノースヘッド派。地図がくるくる回るのいやだから)。だけど、ナビにまかせてみることにした。294号上の通過点を目的地にして案内スタート。やっぱり途中4号線に案内されたけど、自分ひとりでは、まず、わからなかった。

自分でなんとかしようっていうのも、ほどほどにしなさいよ、って、お不動さんに、言われた気がした。福島に入ると、自分じゃどうにもできないことが起こっていて、まず驚いたし、どうにかやり過ごすには自力ではどうにもならなさそう。こういう感じで初対面のお不動さんに予告されていたので、キレずに受け入れられたし、遊びに行くのもやめて、朝から畑仕事して、くたびれて予定より早く帰ることにした。

たぶん、朝まで遊びまわらずに正解だったんだろうなと思う。きっと遊べるときはまたあるだろう。