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apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

ラスムセン首相、漫画はもうあなたの手から離れた

正確にいえば、もう手が届かない。あとは布団かぶって寝てたらいいと思うよ。

イラン:ホロコースト風刺漫画コンテスト開催

イラン最大の日刊紙ハムシャフリ(Hamshahri)が、表現の自由で対抗する。優秀作12点を誌面で紹介。賞金は金貨2枚(140ドル相当×2枚)。アメリカ政府は「もう、煽らないでくれー。とくにシリアとイラン」と言ってるけど、聞くはずがない。

イランのオンライン・ニュース、ペルシアン・ジャーナルが掲載してるエルサレム・ポストの記事は、「あんたたち、知らないでしょ? ムスリムよりも非ムスリムのほうが偽善的なんだよ」とムスリム寄りに「やめようよ」を提案してる。ペルシャ人はこのあたりを気に入ったと予想。


ホロコーストの事実を否定するイラン、凶暴な政権が率いるシリアを、悪魔的なイメージを掲載する国だと思うかもしれない。 しかし、そういう下品なイメージが散見されるのは、ヨルダン、カタールサウジアラビア、オーマン、バーレーン、エジプトといった、親欧・親米と思われている国のメディアなのだ。

イラン人じゃないかもしれないけど、Slateに載ってたイランの古都クムでの思い出から「なんでボクがムカつくのか」が書かれてる記事(の冒頭)。


つい先頃、無秩序に広がるバザールをぶらつくつもりで「シーア派バチカン」と呼ばれるイランの聖都クムにでかけた。そこで旅行客向けに宗教雑貨を売ってる、狭苦しいカタコンベみたいな店を偶然見つけた。 店のショーウインドーにポスターがかかっている。大きな明るい目をした美しい若い少女らしい人物が描かれていた。何人かの顔がみえないケルビムの光源に明るく照らされた少女は、ターバンが不意にほどけたみたいにゆるくベールをまとってる。そこからこぼれる豊かな黒髪。空を仰ぎ見て、内気そうな微笑を浮かべる彼女のバラ色の唇はうっすら開いてる。

ぞくぞくした。ムハンマドの最愛の娘、ファティマのポスターを見つけたと思って。カトリックでの聖処女マリアへの敬愛は、イスラム教(ことにシーア派)ではファティマにあたる。けれど、クムではほとんどの店が預言者の娘の夫アリか、預言者の孫のフセインのような英雄が好まれ、ファティマの肖像は見つけるのがきわめて難しい。

ボクは店に駆け込んで、あのファティマはいくらだ、と息せき切って店主に尋ねた。

彼はイヤミっぽく舌打ちして、頭を横に振った。

「ファティマじゃない!」と鋭く叫んだ。「それは、預言者ムハンマドだ!」

イスラエル:カネじゃない。今回はテクでいく

イスラエル・ニュース・エージェンシーは、いつもハムシャフリ紙の「ホロコースト漫画コンテスト」の記事よりも、イスラエルのページが上位に表示されるように、SEO(サーチエンジン最適化)コンテストをするそうだ。

イスラエルのサイトからトラックバック飛ばされたり、「相互リンクしません?」とか声がかかることが増えるんだろうか? ちなみに現在、このページがmetaタグでキーワードにいれてるのは「holocaust, cartoons, iran, contest, denial, israel, cartoon, seo, search engine, optimization, denmark, Hamshahri, newspaper, Ahmadinejad, muslim, arab, arabic, jerusalem, nazis, islamic terrorism, web, internet, marketing, terror, nuclear, weapons, hamas, hizbullah, idf, mossad, security」

ハムシャフリのホームページはペルシャ語だけなんだけど効き目あるんだろうか? ホロコースト風刺漫画をフランスメディアは「掲載する!」って張り切ってるし、デンマークは「する」「やっぱりしない」とか乙女ってるし、でそのたんびにニュースになるし。それでも、効き目あるんだろうか? 戦いはやっぱり数だよね、アニキ?

ロシア:慣れっこだ

一部粛清されたとはいえ、チェルスキーアブラモビッチオーナーに代表されるお金持ちの多いユダヤ系ロシア人も、旧CISに多いイスラム教徒のどっちもいっぱいのロシア。インターファクスの宗教ページは、イスラム教・ユダヤ教の宗教指導者のコメントで埋まってる。

・コメントで選んだカッコイイ人


ユダヤの歴史は漫画でできてますから! そりゃ慣れもします。この際ですから、政治的な思惑を飛び越えて残されるべきですな。いちいち騒がず、うまいこと描いてくれる相手を査定しないといけません。
・顔で選んだカッコイイ人
Talgat Tajuddinロシア中央イスラム教徒理事会最高イスラム法学者(「Supreme Mufti」ってこれでいいのかな?)。肩書きもステキ。名前が読めないけど。あっ、横顔に騙された
・小心者の人

Russian Foreign Minister Sergei Lavrov said the scandal that erupted after the Prophet Muhammad cartoons were published in Western newspapers has hurt efforts to settle conflicts, including the Iranian nuclear problem.
含めすぎだろう。

フランス:ムハンマド漫画で大儲け。大統領はキレてるけどね。


ムハンマド特集号としたのは、政治風刺で知られる週刊紙の「シャーリー・エブド」。一面に「原理主義者に弱り果てたムハンマド」の見出しで、両手で顔を覆って「思慮のない人々に愛されるのもつらい」とつぶやく預言者の風刺漫画を掲載した。イスラム社会の反発をかったデンマーク紙の風刺漫画12点も合わせて転載し、「表現の自由」の重要性を訴えた。

同紙(通常約5万部)は16万部に増刷して特集号を発行したが、午前中にほぼ売り切れた。10万部をさらに増刷する予定だ。

一方、すっぱ抜きで知られる週刊紙カナール・アンシェネ」も8日、全8ページの随所に、「悪魔的な絵」と書かれた検閲印のようなマークとともに、ムハンマド風の人物らを描いた漫画17点を掲載し、「表現の自由」に制限を加えようとするイスラム社会を皮肉った。


で、シャーリーエブド(Charlie Hebdo/週刊紙)の特集ページを見てみたよ
http://permanent.nouvelobs.com/medias/20060208.OBS5607.html

うーん。フランス語読めないからわかんないけど、少なくとも絵はパンチに欠ける。前身がド・ゴールの死を嘲笑して69年に廃刊になったHara-Kiri紙だときいて、絵のデキを期待したんだけど。この程度で3倍増刷→売り切れということは、フランスを買いかぶってたかも。スッパ抜きで知られるってゆっても、アラファトの死因を「大酒のみだった上に、肝硬変になっていた」って騒ぐ程度のカナール・アンシェネ(Le Canard Enchine)も、どうだろう?