“カワイイワタシ”になれますように

ちょっと気が向いたので、本家の中東ニュースページ(iNFO)のリンクをイジりだした。10秒後に後悔する。モウ！　気づかないフリしときゃよかった。ほとんどの新聞の特集ページが“戦争”から“復興”に変わっているじゃない。もう“news”じゃなくて“archive”だ。そうだ、イラク侵攻から１年たったんだっけ。

IRAQ BODY COUNTによれば、この１年でイラクに住んでるごくフツーの人のうち少なく見積もって8771人が死んだ。apoがパラダイスに行っていた今年２月に262人がヘブンへ行ってしまった。この１年でアメリカ兵554人が死んだ。平均して月に30〜50人のアメリカ兵が死に、200〜300人が負傷する。共和党の見積もりだとイラクの国家予算は300億ドル。世界銀行がソロバンをはじいた４年分のイラク復興費は550億ドル。ブッシュ大統領が要求した2004年度会計(03年10月〜04年9月)で、アフガンとイラクを含まない防衛予算は4020億ドル。今年中にあと８回くらいぶっ壊しても再生できて、“イラクの１年”を10回分お買い上げできる額だ。

この１年でイラクに起こった出来事をapoには実感することができない。当たり前だけど、家族の誰かが死んだとか、飼ってた男が出ていったとか、年間予算の90％を占めるお取引先が潰れたとか、そういう悲劇とはスケールが違いすぎる。そんな悲劇が誰かの人生にこの１年で起こっただろうか？　この日本で。apoにできるのは、悪態を吐くだけ。目をそらさない、ってだけで、もう精いっぱいなのだから。911-アフガンのときもそうだった。それでも、結局できることをやるしかない。だから、たぶん悪態を吐き続けるんだろう。

世界を牛耳ってるエラい方々のみなさん、お願いだからカワイイワタシでいさせてください。