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apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

準々決勝:総理大臣がアメリカ大統領に尻尾を振ったって、国民全員ベッカム様に尻尾を振るとは限らない

ポルトガル2-2イングランド(PK6-5)
→準決勝6/30(27:45)ポルトガル×6/26(スウェーデン×オランダ)の勝者


ほぼ毎日通っているカフェは満員札止め。店内のほとんどをイングランドサポが占めることを予想はしていたものの、真ん中のテーブル席はアングロサクソンが陣取ってる。そこへポルトガル帰りのマダームが、ポルトガルで買ってきた頭3つ分くらいあるハデハデポルトガル応援ハットを手に参上した。その隣で、ビール片手に「ヌーノ!ヌーノ!」とイエローな声を張り上げるアタクシ。アングロサクソンな一団に気づかれないハズもなく、試合前からカフェ内は不穏な空気がムンムンですわ〜。

アングロサクソンご一行様は、もうどうしようもなく興奮しちゃって、ポルトガルの話をしてるだけで、辛抱たまらずガオガオ削りにいっちまう厨房と、イングランドの赤いセカンドユニ着たガタイのいい兄ちゃんや心は厨房だが年も年なので我慢してるやはりユニ着用のデブオヤジ、その他良識派のみなさんで構成されている。赤シャツ着用のにーちゃんとその隣の小柄なにーちゃんとは、ナイスプレーが出たときにアイコンタクトして、親指立て合ったりしてたのだが、厨房とはそういうワケにはいかない。

ポルトガル国歌のあとで拍手したジャパニーズの根っからポルサポにイングランド厨房がタックルかましに行く。マジかよ? ここ、スタジアムじゃねーぜ。すかさずマスターが飛んできて、のっけから警告。厨房はがまん汁にまみれてるらしく、イスにさえ座ってられないので、困る。5分くらいはそれでも後ろを見ないようにしていたが、オーウェンがワンダーなゴルゴルを決めると、「うぉぉぉぉーーーーーー!!gほあおもわ;hざえ”’j’rgふぁいおへ」とアタクシども含む後ろに陣取ったポルトガルサポの中に突っ込んできた。誰か、止めてやれよ。

厨房の暴走に、アングロサクソン良識派のみなさんは「落ち着け!」とチェック。その場では反省するのだが、構われたいハートはノンストップ。今度はアタクシたちに「オマエは何人だ?」と聞いてきた。「ポルトガル人ですけど、何か?」と答えたら、ムキになって「んなワケねーだろ!オマエらどー見たってジャップだ、ジャップ!」「当たり前でしょ? でもさあ、そのジャップに手を出すと、国外退去になるのはアタクシでなくそちら様ですよ?」「がるるるるlkbsぢおあw;lzSdgじぇあ」「ほらほら、ビールがこぼれますわよ、ビールがっ!」「gjかんz;ぱおいwんd’あkdfg」……。さあ、盛りあがって参りました!

前半、ルーニーが負傷交代。ゴール前で靴が脱げたので、ママに履かせてもらってないんだな、と思ってたら、骨折してて、数か月プレイできないらしい。そんな欲求不満の中で、オーウェンの1点のあとが続かず、イングランド防戦一方。クリスティアーノ・ロナウドマニシェヌーノ・ゴメスがゴルゴルを狙いに来る。そのたびに厨房が「うぇーーーーザマミロ;kじゃgh;いおえあ’d」と言いに来るので「ジダーンタイム、まだぁ」とか「もはや止まったボールも蹴れないデービッドなんか敵じゃないわね〜」とか「きゃあ、フィーゴポルトガル・ルーレットだわ〜」とか「誰か、イングランドにサッカー教えてやったほうがイイんじゃない?」とかポルトガルハットを揺らしながら、激しく煽ってさしあげる。

こんなカンジで前半が終わり、アタクシはたまたま、今日、ここに来てた知り合いとちょっと話をし席を立った。そこで、

乱闘キターーーーーー!

イングランド良識派赤シャツ兄貴が厨房を激しく鉄拳制裁! 技量と酒量に問題があるらしく完全なワンサイドマッチで、しばらくして白ユニデブが二人を引き離す。うっらら〜。で、実はアタクシたちに頭に来てるらしい白デブ、ポルトガル帰りのマダームを指さし「このクソ女が何言っても、聞くんじゃない!」と、厨房を叱りとばしている。まったく失礼なデブだ。「ジャップはみーんなデービッドを愛してると思ったら大間違いなんだよっ! 死ねっ!」と、心の中で軽く呪っておく。厨房は目にいっぱい涙をためて、別の仲間がなだめながら買ってくれたビールをすすっている。ちょっとかわいそう。コイツのほうが白デブと比べたら、愛嬌たっぷり(方向性に問題はあるが)なのに。


後半、いまいち調子が出ないコスティーニャ→シモン、ミゲル→ルイ・コスタはイイんだけど、フィーゴちょっとバテぎみ。「もしもし、フェリペ? フィーゴさげない?」と妄想テレフォン。うまく通じたらしく入ってきたのがポスティガ(トッテナム)。一瞬、ちょっと待て、ヌーノ下げたりしねーだろーな?と心配したけど、フィーゴでよかった。そんで入ってすぐ、同点ゴルゴルを決めちゃったから驚いた。それはいいんだけど、マダームはルイ・コスタ、アタクシはヌーノで手一杯でまったくノーマークだったんで「ポスティガってダレダレ? どこの人?」。ともかく「誰だかわかんないけど、カワ(・∀・)イイ! オレ!ポルトガル!オレ!ポスティガ!オレ!」。白デブは頭を抱え込み、厨房は「が;kljwほいdj’z’??? えsjhg!!!」状態。冷静かつニコヤカにアタクシたちのほうを振り向いて、拍手してくれる赤シャツ兄貴に、500万ポンドの微笑み返しを。

ゴール前まで来られもしないイングランドはネビル(弟)とかハーグリーブスで顔面偏差値アップという作戦に出てきた。マダームはハーグリーブスでかなり揺らいだが、耳元で「マヌエル様からお電話です」とささやくと、我に返った。そんなことやってる魔に試合は延長戦へ。

前半はあっという間だった。後半、ルイ・コスタが勝ち越しスーペルゴルゴルを決めて、店内のアングロサクソンズの沈黙を「オレオレオレオレ!」が包む。これで終わりと誰もが思ってたところにランパードが「余計なことしやがりましたわね」同点ゴル! ランパードじゃ仕方ないわね。だってチャンピオンズリーグのとき、モリ男も言ってたもん「チェルシーで唯一危険なプレーヤー」って。店内中央のアングロサクソンズも立ち上がって「sklじゃほいうわ’l・んvz’いさg’lbkjdf’あ!!!!!!」熱狂のままPK戦へ。

だけどアタクシは冷静だった。モリ男がゴルゴルを5本に1本キメる男なら、ポルトガルのGKリカルド(Sリスボン)はPKを5本に1本止める男だってことを、アングロサクソンズご一行さまは知らないのでしょうね。アイルランダーなら知ってるかもしれないけど。去年のUEFAカップボアビスタのGKだったリカルドがスーパーセーブ連発して準決勝まで進んだことを。レンジャースと当たって負けちゃったんだけど、リカルドはスーペルなプレイはスゴイのよ。ヴィトール・バイアと違って安定性がナイから「どうやったらココで失敗できるんだよっ!」的スーペルなミスもあるんだけど……。ともかくPK戦になれば、絶対に強い! ただポルトガルは、キッカーが問題だな。ヌーノはハズしそうだし、フィーゴは下げちゃってるし。

イングランドが先攻で、1人目がキャプテン、ベッカム。これがまさかの大ハズレ。リカルドまで明後日の方向に飛んでるもん。あっちゃー。イングランドサポ見てらんない。ちょっと黙っておく。ポルトガルの1人目のデコはもちろん成功。続くオーウェン(E)、シモン(P)、ランパード(E)とキメて、ポルトガルの3人目ルイ・コスタがまさかの失敗。あっちゃー。なぜなぜー? 厨房、狂喜乱舞。ううう、マズいよう。ジョン・テリー、ハズせ!と念じても通じず、でもポルトガルも若いクリスティアーノが決めた。次のハーグリーズス(E)、マニシェ(P)、アシュリー・コール(E)、ポスティガ(P)も成功! うっ、一巡しちゃったよ。おかしいな、予定では5人に1人のハズなのに。


リカルドーどうしちゃったんだよーーーー!!! と叫んだら、リカルドがグローブをヌギヌギ。へ? そしたらイングランド6人目、バッセル。リカルド、パーーーンチ!PK失敗! リカルド、漢! 素手だぜ、素手! 

待て待て待て、でキッカー誰? ヌーノはダメよ。なんかハズしそうだから。おおおリカルド本人ですかい、ゆけーーーーーー! ゴル!

やったーーーーーー! ポルトガル準決勝進出! TBSベッカム放映失敗! いぇーいぇーいぇー。テンションを鎮めるためにしばし休憩してたら、アングロサクソンご一行様の2名様が「よかったね」と祝福に来てくれた。「どうもありがとう、でも次はイングランドも期待してますよ、若くてイイ選手がいっぱいいるじゃないですか」「うん、でもボクはウェールズで、彼はアイルランドだから、別にいーんだよ」。この御言葉でなんとなくテンションが下がってくる。ようやくカフェに平和が訪れた。

もちろん、地元ではもっと激しいことになってたらしい。
イングランド・ファンが暴動=ポルトガル移民らと衝突
もう、お約束でしょうね。アタクシたち、ヒヨワな平和ボケジャパニーズでほんとによかったわ。