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apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

リ杯:オンセ・カルダスがペプシ・ブルーを飲み込んだ

コパ・リベルタドーレス決勝2ndレグ
オンセ・カルダス1-1ボカ・ジュニオールス(PK2-0)
→コンチネンタル・カップ(トヨタカップ)オンセ・カルダス×FCポルト

ヴィアファラ(オンセ・カルダス)の豪快ミドルが、朦朧とするアタクシの目を覚めさせた。うっ、オンセ・カルダスが攻めてる。今まで、こすっからく守り勝ってきたオンセ・カルダスが先攻? それも止まらない。アルカサールがドリブルで持ち込んだのにびっくりしたGKアボンダンシエリ(ボカ)、思わず不用意に飛び出して、抜かれてるよ。おいおいおいおい、ボカよ、どーしたってーんだ? ビアンチ、勝つ気あるのか? なんでギジェルモもイァルレイもベンチスタートなんだよ? ココで温存しててどこで使うんだ? コレ、最後ですよ? おーい、起きてるかぁーーー!?

逆に、挙動不審な野獣GKエナーオ(オンセ・カルダス)は、今日はコミカルな動きをしない。ホームだと2枚目路線に変更するのか? いつもならゴール前がちょっとごちゃごちゃすると、さも「キーパーチャージとってくれよ」的にボールを抱え込んで寝っ転がるくせに、今日はネコ科動物の俊敏さで立ち上がり、華麗にタント・キックを前線へ。いったいどうしたんだ、オマエら? とにかくいつものペースに戻ってちょうだい。こっちは頭ン中が、まだEURO2004で混乱したまんまなんだから。

おお、やっと調子が出てきた。「ファール狙いで転んでんじゃねーよ!?」と地べたを這ってるバレンティエラにスキアビ(ボカ)がキック。すばやく「おっと、出番かい?」とオンセ・カルダスの連中がさっとスキアビを囲むと、小競り合いスタート。わーわーわーわー、トイレットペーパーいっぱい飛んできてキレイ。あー、今度はカッシーニ(ボカ)のFKに、審判の「そこの壁2枚、お下がりなさい」という指示を無視して、「そこじゃねーだろ、もっと後ろだろーよ、ズルしてんじゃねーよ!?(たぶん)」とモレノがシツコク食い下がってる。ばか、やりすぎだ。ほーれ、イエロー。いくら審判がアルヘンティーナと仲が悪いチリ人だからって、あからさまに贔屓するわけないでしょーが。

デフォルトは守りなんだけど、いちゃもん付ける合間に、アルカサールが飛び出すとか、ガルシアがサイドを上がるとか器用にカウンター攻撃しかけるオンセ・カルダスペースで前半終了。この時点で、ボカは枠内シュートゼロ状態。

オンセ・カルダスがいつものペースに戻ったのに対して、ボカはビアンチ監督が、なぜか、いつも使ってない若手カネオを起用してベテランのカーニャを下げた。ギジェルモやイァルレイは出す気ナシ? でもこれで終わるわけにはいかないと、CKをブルディッソ(ボカ)が押し込んで同点に追いつく。一方、オンセは交代まで手堅く、黄紙もらったモレノや疲れてきたFWアルカサールを下げて、同じポジションにフレッシュな戦力を配置。オンセが引くと見せかけてアタックする、そこをボカが取り返して攻める、だからGKはどっちもそこそこ忙しいペース。オンセは守り抜いたってカンジがするけど、ボカは突破口を90分で見つけられなかった。PKに入る前、駆け寄ってきて話しかけたテベスアボンダンシエリが熱く抱きしめていた。もちろん想像だけど、「ごめん、兄ちゃん。オレが決められなくて、こんなこと(PK戦)になっちまって」なんてテベスは言ってたんじゃないかしら。

というわけで、PK戦。これが大波乱になった。順当にいけばこれまでPK戦を3つ勝ち上がってきてるボカが有利。その予想にたがわず、名GKアボンダンシエリはオンセの一人目を止めた。ところがその裏、スキアビが失敗。オンセ2人目は冷静にゲット。失敗できないボカの二人目をエナーオが野性で止める。アボンダンシエリも負けずに3人目を止めて何とか希望をつないだのに、ボカ3人目が破壊的にフカしてしまう。オンセ4人目は成功。プレッシャーがかかりまくったボカ4人目のキックとボカの夢は、エナーオがしっかり押さえつけた。ボカは一人もPKを決めることができなかった。

ボカの敗戦理由をAPは「オンセ・カルダスのホーム、マニサレスは標高2150mの高地だったことも関係しているのでは?」と書いている。けどそれより決定的だったのは、運がオンセ・カルダスに向いていたってことだ。2ndレグがホーム、ってことを含めて。今夜の女神は正確で安定した理性より、ミョウな野性を愛したんだと思う。やっぱり満月のせいか?

おそらく、ブエノスアイレスではリーベル・サポが「Mil gracias Once Caldas!」とマンセー騒ぎしているだろう。もちろん、ボカ・サポがそれを聞きつけて「Hijo de puta!!」とかもっと悪い言葉で罵り合い、乱闘になっていることも間違いない。ああ、満月はコワイ。

PK戦が終わったとき、アタクシの中ではファン・カルロス・エナーオが「抱かれたい男NO.1」に昇格した。やっぱり満月のせいだと思う。

で、トヨタカップは、誰が残るかわかんないFCポルトと当たるのが決まった。これも理性的なGKヴィトール・バイアと野性的なエナーオのキーパー対決になるのではないかと予想。

オンセ・カルダス公式サイト http://www.oncecaldas.com.co/