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apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

グァテマラのために祈りを……メヒコ5-2グァテマラ

明日がないグァテマラには昨日もなかった。

詳しい理由は失念したけど、たしか政治的なことだったと思う。おかげでグァテマラ代表チームは、ほぼ1年近く国際試合に参加できなかった。北米・中米・カリブ地区予選は、1位と2位はメキシコとアメリカが獲るのはまず間違いないから、その他の国による残りもう1枚の争奪戦である3位争いが熾烈を極める。今年は、国際舞台に復帰したグァテマラがコスタリカ、トリニダートトバコが“明日”をめぐって戦っている。

カシミール地方の大地震のニュースにかき消されてしまったが、試合の前日、中米を襲ったハリケーン「スタン」によってメキシコ南部とグァテマラでは多くの死者が出た。とくにグァテマラでは中央高原のマヤ族の村で地滑りが起き、死者は1400人を上回っている。そのため両チームとも喪章をつけて、黙祷のあとのキック・オフとなった。

メキシコはアタクシのサッカーの母国であるから、もちろん、大好きではあるけど、この間のパラグアイ×アルヘンティーナ戦でロケ・サンタクルースを応援したように、今回だけはグァテマラの応援にまわった。だって、メキシコはもう心配する必要がないし。

開始直後、グァテマラが先制。ま、そりゃそうだろう。今日のメヒコは余裕ぶちかましてるのか、気になる選手のトライアルか、2軍か3軍だ。目玉といえば、アルヘンティーナから帰化したギジェルモ・フランコ(10)の代表デビューとフランシスコ・"キキン"・フォンセカくらいで、ベンチにいたラファエル・マルケス君はフォワードの若手で、アタクシのマルケス君はバルサから呼び戻してさえいない。フォワードのボルヘッティボルトンから呼んでないし、蟹ばさみのクアウテモック・ブランコも、アレッジャーノも召集なし。MFではシーニャもラモン・モラレスも"チキス"・ガルシアもいない。GKに至っては、1stのオスワルト・サンチェスどころか、2ndのムニョスも控えに回して、3rdキーパーのコロナ(81.1.26生まれ)を起用。まあ、もしかしたら、強力な若返りかもしれないけど。

ところが、たいていの若いメキシコ人ってのは調子にノリすぎである。しかもサン・ルイス・ポトシのスタジアムを埋めたメヒカーノスはスタンドで高速ウェーブを津波のようにぐるんぐるん回しまくってる。それに合わせて、何度もアタックかけやがって、とうとうセットプレイから22分に同点に。

後半はもう手がつけられない状態になった。冷静な(メキシコ人にしては)、アギレ監督は逆転した後で、“ディフェンダー”のウーゴ・サンチェス*1やオスカル・ロハス(7)を投入するものの、こいつらまで勝手に攻めあがってやがる。で、もう撃ち合いですよ。

グァテマラも2点目を入れたんだけど、そのあと立て続けに調子に乗りやがったキキン・フォンセカが4点目、5点目って、ヤイヤイヤイヤイ、そんなにいらんだろうが! メヒカーノスってのが、欲深なもので、この期に及んでまで、ゴールの催促してやがる。最後の15分にアタクシができたことといえば、もう、涙を流してただただ「早く終わってくれ」と祈ったことだけ。

コスタリカはホームでアメリカを3-0で破り、3枚目のチケットを手堅く手中に収めた。この壮絶な大虐殺劇によって、グァテマラの明日はかなりなくなった。試合がはじまる時点で、とっくに明日をなくしてたパナマを相手に無難に勝ち点3を獲ったトリニダートにも順位で抜かれ、アジア地区5位とのプレーオフの出場さえ危うい。

次節は10/12。グァテマラは前回3-2で敗れたコスタリカをホームに迎える。プレーオフを競うトリニダートはホームでのメキシコ戦だ。

たのむ、たのみますから、メヒコ。次“も”勝ってくださいね。カリブ海をアステカ・トリコロールに染めてくれ。そして、お願い。どなたさまも、どうかどうか、グァテマラのために祈りを。

*1:ウーゴ・サンチェス・ゲレーロ(81.8.5生まれ)。有名な元ギャラクティコのFWではない。顔はこっちのほうが数段イイ。今日の背番号は3