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apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

神様も騒がしい

能登でもまやかしが一つ終わろうとしているようです。ちょっと今、古い神社を調べてて行き着いた能登の一ノ宮で北陸道の総鎮守、気多(けた)大社*1。公式サイトがあったので、のぞいてみて、ギョッとしました。ティーンからアラフォーまで本気モードで♂捕まえたい人御用達!「女性誌」のノリというか、出会いサイト仕様というか。ことに「ガブリエルの声が聞こえたぁ」とか「アタシ、高次でグルとつながっててぇ」とかのたまう、ご都合主義的スピ好きにはたまらないと思います。

変だわ、コレ。と思って、ちょっと調べたらすごいことになってたんですのね。現・禰宜サマの三井氏(以下、現ネギ)の親の代、昭和23年から排斥運動が始まって、やっと追い出されそうな風向きになったところみたいです。氏子さんたちの掲示板によると、「建物明渡断行等仮処分」の第一回審尋が12/8に始まったとか。次回は19日。コレって、チョー早くない?(語尾アゲ)。

スーパーザックリ説明すると、神社本庁に財産管理に口出しされない独立採算制をめざし、県はうまく丸め込んだ。だけど、っていうかやっぱり神社本庁は「冗談じゃねーぞ」なワケで、現ネギを懲戒解雇。新・禰宜サマの厚見氏(以下、新ネギ)を任命。現ネギはそれを不服として提訴。新ネギは立てこもった現ネギに対して社務所受け渡しを求めて提訴。ほかにも現ネギは地元氏子らとの裁判も係争中。

詳しく知りたい方はこのあたりで。

2000年の歴史ある古社でありながら、現ネギのカミサマ商法は地元で「三井教」と呼ばれ、氏子からボイコットされてる始末。アタマに来たのか現ネギは「氏子なんていない」発言。これで「恋の神様」「縁結び」「キレイになる」を看板にして、お札やらお守りやらネットで売ってるんだけど、どんなご縁を授けられるやら。あまりよろしくないと思いますので、あえてリンクはいたしません。検索すればトップに出てきますので、「悪運上等!」の物好きな方はどうぞ。

それでも♂を本気でゲットしたい女子もいるかもしれませんわね。ただ、アタクシは非常に疑問です。祭神・大己貴命(オオナムチ→のちのオオクニヌシ)*2がホントに「縁結びのカミサマ」になりうるのでしょうか?? スサノオの六世孫*3で、妻がいる身でありながら、スサノオの娘に一目惚れして駆け落ち。さらに越の国でヌナカワヒメという美しい才女を見つけると「四方八方歩き回りましたが、まだ妻がいないんです」とウソまで吐いて口説き……と、この調子でいろんな女神と関係して*4、子どもの数、総勢180柱。夫婦関係はどうかっていうと、本妻だったヤガミヒメスサノオの娘がおっかなくて子どもを置き去りにして実家に戻り、スサノオの娘が本妻に。で、この本妻が嫉妬深くてオオクニヌシ自身、手を焼いてた。それだけじゃなく、嫉妬を恐れて「交際お断り!」宣言されることも(国津神のドンなのに)。

神社の騒動をみれば不特定大多数から「ノー」と言われそうなスキャンダル運。それも「ご縁」かもしれませんけど、どちらかといえば「子宝」とか「商売繁盛」のほうが御利益としては期待できそうな気がします。

*1:縁起についてはこのサイトが詳しい。公式サイトはおすすめできない。

*2:大国主命(オオクニヌシノミコト)の別名の一つ。若い頃、多くの兄が恋のライバルだった八上比売(ヤガミヒメ)を娶るあたりまで、オオナムチを名乗っておられた。大国主命は娘をさらわれたスサノオが「これからは、オオクニヌシと名乗れ」と命名

*3:古事記』。『日本書紀』ではスサノオの子。

*4:少なくとも11神。始祖スサノオの妻7神を上回る。そのうちの2神、タギリヒメ(宗像三神の1神)とトリミミノカミ(スサノオクシナダヒメの子で、オオクニヌシと同系統)は、本妻スセリビメの異母姉妹。系統の乱れっぷりも神業。