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apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

華麗なるガキ大将ども

ガンバ大阪3-5マンチェスター・ユナイテッド

どんな善戦であれ、自分のチームが負けたら、サポーターの心は嵐の海原に突き落とされ、悲嘆や痛恨にどっぷり飲み込まれる。チームは違えどアタクシも一サポとして、その懐かしいリアルな落胆をありありと思い浮かべることができます。そこから逃げ出すことは不可能。できることといえば、よくて「だけど、○○はよかった」自分の心の荒海をと慰めることか、「今度はきっと○○になれるよ」と明るい未来を必死に妄想することくらい。ガンバ・サポのみなさまも今夜、本気の悔し涙を飲んでおられることと、心中お察し申し上げます。

しかししかし。

アタクシは今夜、ガンバ・サポのみなさんが心底羨ましい。素晴らしいチームのサポであるみなさんが誇らしい。躾の悪いアカザルどもによくぞ往復ビンタを喰らわせてくださいました。最初は人間のフリしてたアカザルどもの野性を、よくぞ目覚めさせてくださいました。

今夜の遠藤は全然ガチャピンに見えなかった。翼くんだった。その遠藤以下、選手は誰一人「勝つ」という目標を見失わなかった。5分で2ゴール決まっても、ヒヤヒヤでクリアしてビディッチが吼えても、ルーニーがヒステリックに安田に蹴りを入れても*1、誰もが前へ前へとパスを出し、野獣どもを勇ましく攻めに攻めた。やられてもやられても、前に行く、勝ちに行くその姿に、中華料理屋の中国人のおニィちゃんとアタクシは「まるで日本人じゃないみたいね」と興奮しあった。実況は「サムライたちですっ!!」とか言ってたけど、あれがサムライなんかであるものか。

今夜の横国には、純粋に「プレイする喜び」を謳歌する11人の神の子どもたちがいた。後半は22人に増えた。赤組と青組の、古今東西より集いし、選ばれし誇り高きガキ大将たちが両ゴールを目指し激突する。

すごいイイ試合。いや、眼福です。喉は枯れたけれども。

安田もマークスも明神も加地も諦めない。シュートの本数だけじゃなくて、ボールポゼッションだって、マンUを上回ってたはず。たしかにルーニーのスピードはすごいし、クリスティアーノのおみ足も上半身*2も美しかった。だけど、安田はピッタリマークでクリスティアーノに仕事させなかったし、最後なんか、うかつにボール獲られ、クリスティアーノを半ギレさせてた。今夜のマンUにはカウンターとセットプレイだけしかゴールチャンスはなかった、とあえて言いたい。ロスタイムで獲られた恨みをロスタイムで取り返す、ガンバの粘りの3ゴール目も素晴らしかった。

すでにこの時間(0:00amちょっと過ぎ)で、報道は「5-3」「5失点」てネガティブな論調ばかり。ナニ考えてんの? ことに、日本サッカー協会の犬飼会長は愚の骨頂

でも、試合が終わって選手が喜んでいるようではいけない。

バカなの?死ぬの?(コレ、一度、使ってみたかった)っていうか、会長辞めなさいよ。マンUという世界的な強豪チームと対戦し、90分命がけで個々のやりたいことをやり倒した喜びがわかんないの? 別に会長や協会のため、ひいては日本国民のために、彼らは試合したわけじゃない! だけど、今夜のガンバのガキ大将たちの輝きは、このゲームを観たサッカー少年にとって一生忘れられないものになるに違いないし、偉いヤツのどんな言葉よりも響いたことだろう。悲しいことに、こんなバカだけど、会長には会長として、選手とサポを幸せにする義務がある。『人間を幸福にしない日本というシステム』でも読んで、勉強しやがれってーのっ!

このゲームだからこそ「プレイする喜び」を完璧なものにしたかったんだろう、ゴールポストを蹴って悔しがったファンデルサール*3は。ひとまず「ザマーミロ」と言っておく。

あそこまで、引っかき回した今夜のガンバはとにかく素晴らしい。もしも泣いてるサポがいたら、お伝えしたい。泣いてる暇があったらパチューカ戦で勝つ、名コピー入り横断幕でも素晴らしい旗づくりでも、応援歌の練習でもいいから、あなたの誇り高い選手を鼓舞する作戦を開始してください! メキシコ人サポの応援はレベル高くて手強いですわ。それに負けず、どうか青いガキ大将集団の純真なプレイを、今夜のような試合をまた、見せてくれますように。

*1:美しきケダモノ、リオ兄貴にも何かやってくださることをちょっとだけ期待したが、防戦に追われてお忙しかったのか、少なくともテレビにオイタをやらかす"勇姿"が映ることはなかった。アンデルソンとかフレッチャーとか若い選手にその役目は譲ったのか、元気がないのか? ちょっと心配。

*2:次回もぜひユニホーム交換して脱いでください。

*3:コロコロPKを決められたときのファンデルサールの談話「コーナーキックより速かった」「勝っていたので入れられてもかまわないと思っていた」について、<失点も気にならないようだった。>と書いた毎日新聞ファンデルサールに謝罪すべきだ。歴史の証人になるチャンスを自らの手でつぶすジャーナリストがいないように、ゴールを許して気にならないGKなんてこの世に存在しない。するはずがない。