[ _e_x_h_a_l_e_ ]

apo (id:MANGAMEGAMONDO) が妄想を吐き出していきます。

スタンフォードブリッヂを黙らせた男

loveとにかくウルサイ。実況聞こえないほど。それが突然、実況が聞こえるようになってしまった。何故か? 言うまでもない。アタクシ(とALMAさん…平和的シェア)の、モリエンテスが、またまたまたまたやっつけてしまったのだ。

きっと、後半からのほうがモナコらしかった、と書かれているだろうし、それは事実だ。でもアタクシは前半の生命力あふれる魂のプレイを力いっぱい讃えたい。叫びたい。うぉーーーーーー! あれを“八面六臂の活躍”と言わずして、何をそう呼べるか。

立ち上がりで、チェルスキーにペースを飲まれたモナコはガンガンに押しまくられた。調子に乗ったチェルスキーはびしびしゴルゴルも狙ってくる。そしてついに22分、グレンケアに得点されてしまう。ポストに止められたモリ男のゴルゴルまでたった26分とは。それが信じられないほど屈辱的に長い。サッカーを観ていて、こんなに長く感じた前半はない。世界中がモナコの悲劇的な結末を想像しただろう。でも「やらせるかよ」と思ってる男が、2004年5月5日21時台のスタンフォードブリッヂにいた。

あ、なんか背の高いディフェンダーグジョンセン止めた、あれ誰? モリ男じゃん。さっきから後ろからのパスのポストになってるの、ジュリにしちゃデカいね。あれ誰? モリ男じゃん! あのサイドを飛ばして上がってくの、ロテンにしちゃ金髪じゃないな、あれ誰? モリ男じゃん!! あー刺しに行ってる、刺しに行ってる、ネスタ並に美しい、あれも、モリ男じゃん!!! ウーゴ・イバーラからパスもらって、ケガ開けロテンをかばってるのも、モリ男じゃん!!!! ジュリにパス通してるのも、モリ男じゃん!!!!! ゴール前に詰めていく燃える男、もちろん、モリ男じゃん!!!!!!

よくクラッキーがほかの銀河級スーパースタァと違い守備にも参加するラウールを「ホントに健気ですねぇ〜」とかコメントしてる。けれど、今夜のモリ男は、健気どころの騒ぎじゃない。こんなプレイしてたら90分持たないか、ケガをするか、どっちかだから、お願い、マジでやめてくれー!と、こないだの残りのラフロイグ飲みながらビービー泣いてた。でもモリ男はやめてくれなかった。44分さらに追加点が入り、「apoの夢もここまでか」とうなだれてテレビから目をはずしそうになったとき……

モリ男の「オレから目を離すな!」ヘッドをウーゴ・イバーラがエスコートして突っ込んだ。

ああ。愛してるから、死んじゃイヤ(意味不明…だけど、そうメモってた)。それで浮かれてたら、ミラ〜ンなマダ〜ムからメルが来て、apoもスッカリ元気になって、「モリ男は5本に1本はキメる男だから平気!」とか送ったら、後半ホントにキメてて「やっぱり愛だな」と実感する。

でも、このペースはマズイと思ってたのはapoだけではなかったと思う。デシャン監督もたぶんそうだ。ハーフタイムでモリ男に「守備はもうやるな、下がらなくてイイ」って指示したんだと思う。たぶん。後半はハーフウェイラインより下がることはなかった。それに、ジュリも。ジュリはガチガチに緊張してた(と思う)。動きがロボットだった。普段なら盗られないパスを不用意に盗られ、コースも甘かったし、このままじゃ主将としての立場はどうなる?とapoは心配した。

ともかく、あのプレイは「他のヤツがイイったって、オレは好きにさせねーぜ」というモリ男の叫び。apoは忘れない。でも脳が極めてヨワいので、忘れちゃいけないと思って、辞書の“八面六臂の活躍”のとこに「(2)2004年5月5日スタンフォードブリッヂにおけるASモナコフェルナンド・モリエンテス」と書いた*1。“八面六臂の活躍”なんて、ほとんどフカシだと思って信用しないのだけど、夕べのモリ男だけはホンモノ。もう、ほかのはいらない。最高級のを1つゲットしたから。何度でも脳内リプレイする。

*1:ちなみに(1)は「後楽園ホールでの6メンタッグマッチにおける新日本プロレス星野勘太郎」だ。顔面偏差値と舞台の大きさが違うけど、まあ、あの頃は世の中を知らなすぎた。でもスゴかったんだよ、敵の3人全部やっつけて、そんでリング上から客席4方にアピールして、それでもまだ足りなくて場外乱闘までやらかした。とても50近くとは思えない働きだった。