ラブレターに文句を言われても……
愛国論文で処分された田母神前幕僚長に、「退職金を返して〜」とハマコーJr.防衛大臣がせまったそうです。それに対してのお返事。
退職金の返納についてまだ防衛省から連絡を受けていないが、返納すれば論文の内容が誤っていたと認めることになる。返納を求められても拒否する考えだ
“退職金の自主的な返納を”／NHKニュース11/6
何が書いてあるか読んでみました。
→アパグループ第一回「真の近現代史観」懸賞論文の受賞者発表ページ
ああ、これは「誤りだ」なんて認めッコないと思いました。アタクシだったら、意地でも認めない。だって、悲しいくらい、切ないくらい、主張してますもん、自論(ご自身の心情)を。これは理論でなく思い、祈りにも似た主張です。自分の気持ちを「誤りでした」なんて認める人がいるわけありません。
ただ、主張はしてるんだけど、展開してないんです。これ、論文としてどうなんでしょう? アタクシ的には、ココがいちばんの文句のつけどころだと思いました。現状→問題点→原因や反論の分析や検証→対策→結論とか、構成されてない。何か雑誌のつぎはぎみたいな中途半端な引用はされてますが、出典はナシ。見出しのないエッセイか、ソースのない超長文投稿を読んでる気分になりました。でも、誰もそういうことは文句ないみたい。論文がヘタだから、処分されたわけではないようです。
そりゃあ、そうですよね。「スキ、スキ、ダイスキ〜(はぁと)」とラブレター出して、「文面がヘタだから、オマエとはつきあえない」ってフラれる人はいません。たいてい、それ以外の理由で、フラれます。
脳が虚弱体質のアタクシですが、「それ以外の理由があるんだな」というところまでは、わかりました。でも、肝心の、理由がわかりません。これが不遇の恋愛運の原因なのでしょうか? 政府もメディアも「『日本は決して侵略国家ではない』と言ったことが悪い」「それで混乱を招いたことが悪い」と文句を言ってます*1。だけど、懲戒免職じゃない。っていうことは、この論文が自衛隊員が禁止されている「政治活動」と判断されたわけでもないのですよね?
「懲戒手続きに積極的な協力を得られないから」とのことですが、フラれることに協力するお人好しな恋人はいません。かといって「別れてくれないから、別れるのをやめる」という優柔不断な恋人もいないでしょう。仮にいたとしても、もはや二人の間に健全な関係はつくれないような気がします。
そもそも、この論文がどうしてここまで騒がれるのか、さっぱりわかりません。だって、お国がスキスキ(はぁと)ラブレターですよ? しかも、それで「混乱させられたー」って、政府やマスコミって、どこまでウブなんですか? 「謝罪しろ、反省しろ」に至っては、「どんだけー」ってカンジです。
その「どんだけー」というアタクシの気持ちにピッタリの文章をみつけました。
田母神論文を支持するとかしないとかの前に、こういう大衆操作の方にぼくは虫酸が走ってしまうのですよ。
田母神論文とメディアコンロトール／愛幻通信11/4
読んで、たいへんスッキリいたしました。
わからない、わからないとここまで言ってきましたが、そもそもわかりたくもないのかもしれません。それよりもですね、この論文を最優秀賞にしたその理由、そのほうが知りたい。ぜひ審査委員長で「知の巨人」である渡部昇一先生にうかがいたいものです。
だって、A4／9ページで300万円ですよ。来年、第二回〜を開催されるなら、ぜひ狙いたいと思います。
