がんばれ吉野家

帰国して５日目、うち３日、吉野家で朝食を食べた。ＢＳＥ牛騒動で売上、客の入りとも２割減というではないか。ましてうちの近所では(都内ならどこでもそうだと思うが)、今回のＢＳＥ牛騒動前から、牛丼シェアをめぐって松屋と熾烈なバトルがくり広げられている。その松屋のほうは牛丼以外のメニューも豊富で、痛手は少ないというではないか。

さらに去年、うちのエリアにはめしや丼も朝食バトルに参戦してきた。ココ、牛丼屋ではないが、吉野家の納豆定食３７０円に、小鉢がついてさらにお得な納豆朝食３３０円という強い武器がある。うちからは吉野家より徒歩３分ほど遠いが、４０円／３分（時給換算８００円）の経済性と、なぜか朝の時間はガラガラでテーブル席を独占できる居住性から、朝食拠点もゆらぎがちになっていた。

牛丼を食べなくたって、一途でなくたって、apoも吉野家派の端くれである。ここで吉野家を見殺しにするわけにはゆかぬ！　まして松屋に軍配を上げさせるわけにはゆかぬ！　吉野家に牛丼と殺伐とした朝が戻るまで、めしや丼の誘惑をキッパリ断ち切ろうと決意した。そして、納豆定食の味噌汁→けんちん汁にアップグレード(４４０円)にオプションのお新香(９０円)をつけて、顧客単価４０％増、通う日７０％増を今のところ継続中だ。

納豆定食しか食べないのでよく知らないが、軒並み評判が悪かった新メニューに、「まあ食える」レベルらしい豚丼が加わったことだし、この勢いで息を吹き返してほしい……と思ったら、なんでも帯広発祥のすばらしい“豚丼”あるというではないか。しかも、こっちのほうが断然オイシソウではないか。

やはり吉野家は牛丼である。牛丼好きではないが、吉野家派を名乗る以上、築地の総本山で国産牛牛丼(並５００円)を食しておくべきか。さらに、競馬場で国産・豪州産牛丼大盛６５０円も食せばパーフェクト！

……なんだろうけど、煙モウモウの地方競馬場内で赤エンピツを耳に挟み、男らしく大盛をかっこめるか、ってーと、どうしても自信がない。そんなわけで使命感はいっぱいあってノリノリなのに、無力感をヒシヒシと感じざるを得ない毎朝である。