バッジオに遠慮しないこと──それが最大のリスペクト
イタリア1-1スペイン(R.バッジオ代表引退試合)
モリエンテスとラウールの「やっぱりオマエら、デキてるダロ?」的ワン・ツー。ああ、涙が出るほど美しい。それをゴール前で阻むカンナバーロの大胸筋も美しい。そこにつっこんでくるビセンテは、小賢しい。けれど、守備に回ったバッジオに、スペイン人は誰も遠慮しない。それが、美しい。
「でもケガはさせちゃダメよ」アッズーリのセクシータンクトップを身に纏われたマダームと、エスパニョールサポに回ったapoは声をそろえる。スペインはものすごくスペインサッカーを、イタリアはものすごくイタリアサッカーをしている。今はマルディーニに一筋になったはずのマダームは元カレのファビオ・カンナバーロのみならず、敵のモリ男にまでよろめき、apoはモリ男のみならず、敵のディ・バイオにまでよろめく。ネスタやガットゥーゾや王子やデルピエロ、ディエゴ・トリスターンやルケやプジョルや兄貴が出てたら、ハートが割れていたにちがいない。いや、壊れてみたかった。
早い早い45分が終わり、後半に入ってからも「アルベイダ」を「シャビ・アロンソ」と呼び間違い続ける実況*1に、「ちがーう」と声をそろえる、スペインサポとイタリアサポ。隣は空部屋だから遠慮なく。フェルナンド・トーレスのキュートゴルゴルに歓声をあげ、ボボの存在感アピールゴルゴルを喜ぶ。ああ、叶うのならば、このエクスタシー、2002年W杯で感じたかった。ああ、もう眠いからダメ。とにかく、美しくきたなく乱暴な試合だった。
ところでロベルト。イタリアで引退しちゃってからでいいから、ニッポンに来て〜ん。